2008-01-10
女性の品格!
ポスト @ 20:18:53 | 01.全て,05.読書の小部屋
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ご存知、2007年度のベストセラーに輝いた本です。話題を呼んだ当初は全く読む気がなかったのですが、著者がTVのトーク番組に出演しているのを見て俄然興味が湧きました。
「品格」を説く著者は経歴、人格共に完璧な人間に違いない―。パーフェクトな人間が説くパーフェクトな女性像なんてつまらないだろうな、とまあそんな思い込みがあって敬遠していたのです。
ところがTVで拝見した著者はその経歴はもちろん完璧そのものでしたが、丸顔で愛嬌のある容姿が示すように、決してサイボーグ人間のような完璧な人ではなく、どこか抜けているところさえあるとても親しみのもてる方だったのです。そしてご自身も「まだまだ努力が必要」とおっしゃる姿から、決して高みから私たちを見ているのではなく、同じ目線に立って「女性の品格」を説いているのだと理解できたのでした。
さてさて、坂東さんが説く女性の品格とは一体どのようなものなのでしょう・・・。それは私が憶測していたような、職業人として、家庭人として社会に恥ずべくところのない高尚な女性などというものでは決してなく、当たり前なことを当たり前にできる普通の女性なのでした。
等々、「うん、そうだよね、そうだよね!」と思うことばかり―。でも自分を含めてこの当たり前なことを実践できている人がどれだけいるでしょうか。私にとっても分かってはいるもののなおざりにしがちなことばかりです。
私は個人的にはこの本が好きです。読んでいると反省と共にまっすぐ背筋が伸びるような清々しい感覚が呼び覚まされてきます。丁寧に暮らしていこうという気持ちが起こります。時々は読み直して、自分の生き方を自戒することを忘れずにいたい・・・そんな本でした。
それにしても何故著者は今、この当たり前なことを声を大にして叫ぶ必要があったのでしょうか。
老若男女を問わず個人の品格を、ひいては社会の品格を揺るがす危機感が今の日本にはあり、この本にはこれから社会を形成していく若い世代、殊に女性に対する筆者の期待や強い願いが込められているように思います。
そしてこの本がベストセラーになったということは、「人間としての、女性としての品格とは何ぞや・・・」と問う人達がそれだけ多くいることでもあります。品格というものが失墜した感の否めない日本社会ではありますが、そんなところに少し救いを見るような気もするのです。
著者が言うように、個人の品格なくして国家の品格など成り立ちません。自分も含めて世の人が今一度、品格ある人間、品格ある生き方というものを見つめ直す時期がきているのではないでしょうか。